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【カレーの豆知識】日本の食卓カレーの歴史

こんにちは、マサキッチンブログです。

今回は、日本の食卓のカレーライスについて、さかのぼって調べてみました。

面白い歴史を知ることが出来るので、ぜひ最後まで読んでいってください。

カレーを初めて見た日本人は?

のちに東大初の医学博士となった三宅秀(ひいず)だと言われています。

1863年、幕府からフランスへ派遣された第二回派欧使節団に随行した際の日記で、カレーと思われる食べ物に出会った際の感想を記しています。

これが実際のカレーについて日本で最初に記された記録となっています。

彼は、海路欧州へ向かう途中で乗り合わせたインド人たちが食していた、その驚くべき料理を目撃しました。

『飯の上へ唐辛子細味に致し、芋のドロドロのような物をかけ、これを手にて掻き回して手掴みで食す。至って汚き人物の物なり』

と日記に記されています。

日本に「カレー」という言葉が誕生したのはいつ?

1860年に出版された『増証華英通語』という辞書で、初めて『curry』という単語が翻訳されました。

この本は、広東語と英語の辞書に、福沢諭吉がカタカナの発音と訳を加えたもので、例えば『魚刀』という中国語には『デバボウチョウ』という訳をつけ、その英語である『fishknife』には『フィシ ナイフ』と読み仮名をつけるという仕組みです。

それによると、カレーは『加尤』という中国語で訳はついておらず、その英語である『curry』につけられた記念すべき発音は『コリル』であったのです。

初めてカレーライスを食べた日本人は?

カレーライスという食べ物を日本人で初めて注文したのは、白虎隊の元隊員で、明治期に日本人初の物理学教授となった山川健次郎だと言われています。

彼は1870年、16歳の時に国費留学生に抜擢され、アメリカへ渡ることとなりました。

当時の交通手段は船旅であったため、船酔いと慣れない洋食の続く生活に疲弊しきっていた彼は、迷った挙句に米を使った料理であるカレーライスを注文します。

しかし、せっかくかかっているカレーを食べる気にはなれず、付け合わせの杏の砂糖漬けとご飯だけを食したと語っています。

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日本最古のカレーはカエル入り?

1872年、日本における西洋料理の出発点として貴重な役割を果たした本が2冊刊行されました。

1冊は敬学堂主人著『西洋料理指南』、もう1冊は仮名書魯文の『西洋料理通』です。

この中にカレーのレシピが記されていて、記録に残るものとしては日本最古のカレーレシピと考えられています。

特に、前者のレシピは驚くような具材が記されていて興味深いです。

ねぎ、ショウガ、ニンニクをみじん切りにして、バターひとさじで炒めます。

水を加えて鶏肉、海老、鯛、牡蠣、赤ガエルなどを入れて煮た後に、カレー粉ひとさじを入れて1時間程しっかり煮込んだら塩を加えて水溶き小麦粉を溶き入れるというものです。

なんと具に赤ガエルが使用されているのです。

これは、カエルを食用としている中国のアイディアではないかという説が有力です。

イギリス人のもとで働いていた中国人シェフが、肉の代用品としてカレーに赤ガエルを使用。

それを見た著者がそういうものなのだと思い込み、レシピに載せてしまったのではないかと言われています。

クラーク博士も、カレーにはやっぱりライスだった!?

『少年よ、大志を抱け!』の名言で知られるウイリアム・スミス・クラーク。

1876年、彼の赴任した札幌農学校(現・北海道大学)では、生徒たちの体格向上のために米食を禁じ、パン食を中心とした洋食が供されていました。

ところがカレーの時だけは別でした。

『ライスカレー』というメニューとして、米飯を堂々と食べることができたのです。

『生徒は米飯を食すべからず。ただし、ライスカレーはこの限りにあらず』とクラーク博士がいったかどうかは定かではないが、その後、1881年の寮食でも、ライスカレーは隔日で登場するほどポピュラーな食事であったことが確認されています。

文豪も気になるライスカレー

明治の後半になっても、いまだ一部の上流階級の家庭や西洋に憧れの強い人たちが知るのみの食べ物だったカレーだが、文豪たちはすでにその魅力を知り、カレーを自らの食生活に取り入れたり、自分たちの作品に登場させたりしています。

まずは政岡子規の『仰臥漫録』より、1901年9月17日の夕食の記述から。

『夕 ライスカレー三椀 ヌカゴ 佃煮ナラ漬 体温三十七度三分・・・』。

彼はこの日の朝食にココア入り牛乳やアンパンなども食しており、当時としてはその食生活はハイカラなものであったことがうかがえます。

続いて1908年、夏目漱石の著書『三四郎』では、『・・・本郷の通りの淀見軒と云ぶ所に引っ張って行って、ライスカレーを食はした・・・』という一文を目にすることができます。

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海上自衛隊では船ごとにカレーが違う

カレーは日持ちの良い食材を使い、調理が簡単で栄養価も高いことから、早くから軍隊食に取り入れられてきました。

大日本帝国海軍では、長い洋上勤務で薄れがちな曜日感覚を呼び起こすために、休前日である土曜日になると全ての部署が一斉にカレーを食していました。

その習慣は、海上自衛隊にも引き継がれ、現在は金曜日がカレー曜日になっています。

さらには艦艇や部署ごとに代々伝わるオリジナルカレーが存在していて、護衛艦『みねゆき』の『みねゆきカレー』や、砕氷艦『しらせ』の『しらせシーフードカレー』など、各部署から集められた40以上ものレシピが、海上自衛隊のホームページ上で公開されています。

https://www.mod.go.jp/msdf/kanmeshi/menu/cr/

口の中の辛さを消す効果的なものは?

激辛カレーを食べて思わず水を飲んだところ、その後ますます辛さが口に広がってツラい思いをした経験はありませんか?

辛さを消すのに効果的な方法とは?

よく言われているのが、乳製品、特にヨーグルトやラッシーを口に入れるというものです。

これらに含まれる脂肪分や酸味が辛さを和らげるのに効果的という説があります。

インドやパキスタンなど辛い料理の本場では他に白湯を飲む方法や、白米を噛み続け糖分をにじみ出すことで辛さを緩和する方法などがあるといいます。

ちなみに、中国医学で大切にされている基本の考え方『五行学説』によると、味には甘い、酸っぱい、苦い、辛い、塩辛いの5種類があり、辛さと相互関係にあるのは苦さ、そして酸っぱさであると説いています。

酸っぱさで言えばやはりヨーグルトやラッシーは一理あると言えそうですね。

では苦さは?考えられるのはコーヒーあたりでしょうか。

まとめ

今回は、日本の食卓に登場するカレーについて歴史を深掘りしてみました。

カレーの雑学について詳しく学べたと思います。

また次の記事でお会いしましょう。

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